道路沿いの戸建て賃貸物件に引越してから夜中の車の騒音が気になる時があります。
そこで防音対策として窓を塞ぐ防音ボードを自作してみたので、作り方や防音の効果をまとめていきたいと思います。
防音対策の基本は「吸音」と「遮音」を組み合わせ
防音対策と言っても何をすればいいかわかりません。
そこで防音について調べてみると、「吸音」と「遮音」を組み合わせる事で防音効果が高まる事がわかりました。
吸音:音を和らげる。(例)防音カーテン、スポンジ状の吸音材
遮音:音を反射させる。(例)遮音シート、石膏ボード
防音カーテンは音を和らげる効果があるので部屋の反響音を軽減してくれるますが、外からの音の軽減は苦手。
一方、遮音シートは音を反射させるので外からの音の軽減は得意ですが、部屋の中の反響音は増えてしまいます。
防音対策にも「吸音」と「遮音」の二種類があるので目的に合わせて使い分けるのが重要。
防音ボードを自作してみた
窓を完全に塞いだ方が防音効果は高いし作業は簡単。
しかし、部屋が暗くなってしまうので取り外しができる防音ボードを自作する事にしました。
作業の流れ
1.窓に合わせて木枠を作る
2.遮音シートを木枠に貼り付ける
3.中にグラスウールを詰める
4.遮音シートで蓋をする
5.取っ手を付ける
材料一覧(材料費:9,833円)
材料費は9,833円でした。
ネットで買うより近所のホームセンターの方が安かったので、大半の材料はホームセンターで購入しています。
材料一覧
・1×4材(木枠用):1,046円
・ビス40㎜(木枠の固定用):348円
・釘19㎜(遮音シートを木枠に固定)118円
・べニア板:1,450円
・グラスウール(マットエース):吸音用 916円
・ハンドル:1,312円
・遮音シート:3,740円
・木材カット料金 500円
・かんな:403円
わせて木枠を作る
まず最初に1×4材で防音ボードの枠を作りました。
窓が大きいので防音ボードを2つに分けました。
1×4材は窓に入るように上下左右3㎜の余裕を持たせてホームセンターでカットして、40㎜のビスで固定しました。
2.木枠に遮音シートを貼り付け
遮音シートはコスパが良いと噂の「ゼオン化成のサンダム(軟質遮音シート)」を選びました。
ロール状で届いた遮音材を持ち上げてみると大きさの割にかなり重い。
遮音材は素材の密度が高ければ高いほど効果があるので期待できそうです。
遮音シートを木枠より少し大きめにカット。
「タッカー(業務用のホッチキス)」を使えば遮音シートを楽に貼り付ける事ができますが、残念ながら持っていません。
これだけの為にタッカーを買うのはもったいないので短い釘を打ちつけて遮音シートを貼り付ける事にしました。
地道に金づちで釘を打ち付けていったので時間はかかりましたが、無事遮音シートを貼り付ける事ができました。
ここで窓に入るかどうか試してみることに。
無事に入ったので一安心。
3.内側にグラスウールを入れる
グラスウールは細いガラス繊維が綿状になったものです。
密度が高ければ高いほど高性能になりますが、それに比例して値段も高くなります。
「10K」と表示されている部分が密度になり、数字が大きければ大きいほど高密度になります。
高密度になればどれぐらい防音性能が上がるかわからなかったのでコスパが良いと言われている「マットエース」を選びました。
ネットではセット売りしか見つけられませんでしたが、近所のホームセンターで1枚単位で購入する事が出来ました。
そのままでは木枠に収まらないので半分にカットしました。
グラスウールは細いガラス繊維が綿状になったものなので素手で触るとチクチクするのでカットの際は手袋が必須。
家にあるカッターで問題無く切る事ができました。
4.裏側は遮音シートとベニヤ板を貼り付けた
余った遮音シートがあったので裏側に貼り付けました。
木枠の強度が不安だったのでベニヤ板も貼り付けました。
ネジで固定したので木枠のグラつきが無くなりました。
5.取っ手を付けて完成
取り外しやすいように取っ手を取り付けました。
6.窓枠に入らなくなったのでカンナで削って微調整
ようやく完成したと喜んでいましたが問題発生。
窓に入りません。
作業途中では窓にちゃんと入っていたのに。
少し削れば入りそうだったので急遽Amazonでホビー用のカンナを注文しました。
切れ味は問題無いですが、ホビー用なので削れる幅が短い。
無心で何時間もシャリシャリ削らないといけなくて、この作業が一番大変でした。
防音ボードを自作してみた感想
それではここから自作の防音ボードを使ってみた感想をまとめてきたいと思います。
車の騒音を軽減できた
果たして自作した防音ボードに防音効果はあったのか。
設置前より車の騒音が小さくなり防音効果はありました。
しかし、騒音自体が大きいので車の音が全く聞こえなくなったとはなりませんでした。
劇的な変化を期待していたので少し残念。
冷静に考えてみると、マンションやアパートの分厚い壁ですら音がすり抜けてくるので防音ボードで音を完全にシャットアウトするのは無理な話。
防音対策で出来るのはあくまでも騒音の軽減。
どれだけ防音対策を頑張っても音を聞こえなくするのは難しい。
防音効果と持ち運びやすさは両立しない
防音ボードでの騒音対策で一番の発見は防音効果と持ち運びやすさは両立しないという事です。
防音効果を高くしようとすると高密度の素材を使わないといけないので防音ボードが重くなり、持ち運びが大変です。
また、窓枠とのスキマが無い方が防音効果は高くなりますが付け外しが大変です。
防音効果を求めれば求めるほど防音ボードが重くなって付け外しが大変になるので、防音にこだわるなら思い切って窓を塞いだ方が良いと思います。
どうしても窓の機能を残したいなら防音ボード
日中は窓から太陽の光が入ったり、窓を開けて空気の入れ替えが出来る。
そして、夜は防音ボードを取り付けて騒音から解放される。
こうなれば理想的です。
しかし、防音ボードは防音効果と持ち運びやすさの両立は難しいです。
なので、
・防音を優先するなら窓を塞ぐ
・どうしても窓を塞ぎたくないなら防音ボード
「防音」と「窓の機能」のどちらか一つを優先して考えた方が後悔が少ないと思います。